豪ドル・円:8月急落前の水準=90円レベルを目指した反発へ

  • メインターゲット:90.00
  • サブターゲット:87.00円(10/9日85.20円)

8月の急落前の水準である90円レベルを目指した反発へ

足元、10月12日の88円60銭台レベルの突破を試す展開となっています。この水準は8月の急落以降の戻り高値ですので注目のラインと言えます。この節目を上抜けると、心理的なメドでもある90円が意識されるでしょう。8月11日の高値92円60銭台から8月24日および9月7日の安値82円レベルの下落幅10円40銭に対する61.8%戻し(フィボナッチ比率)の水準である88円40銭台を既にクリアしていることから、90円まで目立ったテクニカルラインは見当たりません。また、8月の急落は非常に早かったことで当時この水準で売買した投資家は非常に少ないはずです。つまり戻り待ちの売り(ある程度戻ったら利益確定する動き)は入りにくいと考えます。10月戻り高値を更新すると90円台回復は以外に早いかもしれません。

メインターゲットは10月9日に設定しました 90円のままです。

10月9日のテクニカル分析はこちら

一方、サブターゲット 87円00銭と10月9日の85円20銭から引上げます。

この水準は25日移動平均線が位置しています。仮に下がってもこの水準で下げ止まると考えています。


フィボナッチ(フィボナッチ数列)
フィボナッチとは、フィボナッチ数列の比率を用いるテクニカル分析です。上昇もしくは下落しているマーケットが、反転した場合の価格水準を推定するために使用されます。

13世紀のイタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが考えたもので「1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144・・・・(以下省略)」と続いていき、以下のような性質があります。

・より大きい右側の数値で割ると0.618に近づいていく
・0.382を掛けると左側へ2つ小さくなった数に近い数値となる
・より大きい3つ右側の数値で割ると0.236に近づいていく

この0.618という数値は「黄金比」にも近いと言えます。

「黄金比」とは、1:1.618の比率のことで、人間が最も美しく感じる比率とされています。名刺の縦横比率はもちろん、ミロのビーナス、ピラミッド、パルテノン神殿といった歴史的な建造物の各種比率に用いられています。

強い雇用情勢を受けて利下げ観測は後退

12日に発表されました10月の新規雇用者数は予想の1万5000人に対して5万8600人と大幅に上振れる内容となりました。同時に発表された失業率は予想6.2%に対して5.9%と前月から0.3ポイントの大幅な減少。強い雇用情勢が確認されたことで足元くすぶっていました利下げ観測は後退しています。

供給過剰や中国景気減速懸念などから原油価格は低迷しています。原油価格低迷のなか資源国通貨と見られている豪ドルがしっかりとした動きを示している背景には、この利下げ観測の後退があるわけです。

執筆者:フィスコアナリスト 田代昌之

【情報提供】株式会社フィスコ FISCO Ltd.

  • 本レポートは、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
  • 本レポートに掲載される情報は株式会社フィスコ(以下「フィスコ社」という)が信頼できると判断した情報をもとに作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、フィスコ社は保証を行っておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
  • 本文、データなどに関しては、著作権法などの法律、規制により知的所有権が保護されており、個人の方の本来目的以外での使用や他人への譲渡、販売、コピーは認められていません(法律による例外規定は除く)。
  • 本レポートに掲載される為替レートは、フィスコ社が独自に取得した情報であり、じぶん銀行の為替レートとは異なります。
  • 一目均衡表の著作権は、株式会社経済変動総研に属します。

以上の点をご了承の上、ご利用ください。

じぶん銀行からのご注意

  • 本画面に掲載されている情報は、じぶん銀行の見解を代弁したものではなく、じぶん銀行がその正確性、完全性を保証するものではありません。

以上の点をご了承のうえ、ご利用ください。