2020年6月3日号
豪ドル/円
先週の概況
欧米諸国の経済再開を好感して一時72円に接近
先週の豪ドル・円は、2月末以来となる71円90銭台に上昇しました。アメリカやヨーロッパ各国で経済活動が再開されており、オーストラリアでも公共交通機関の利用制限が段階的に解除されるなど、経済活動は拡大していることが豪ドル買いの材料となりました。ただ、アメリカと中国の関係が悪化していることを警戒して、豪ドル売り・円買いの取引がやや増えたことによって、対円レートの上げ幅はやや縮小しました。
今週の見通し
71円を挟んだ水準で推移か、1-3月期GDPなどに注目
今週の豪ドル・円は71円を挟んだ水準での取引が主体となりそうです。6月3日に発表される1-3月期国内総生産(GDP)が注目されそうです。前年比+1.5%程度とプラス成長が見込まれており、市場予想と一致した場合は豪ドル買いがやや強まる可能性があります。豪準備銀行(中央銀行)の政策金利は0.25%で据え置きと予想されていることも、豪ドル買いにつながる可能性があります。
・豪ドル・円の想定レンジ:69.50円-72.50円
テクニカル分析
72円台に上昇する可能性残る
5月29日時点で25日移動平均は69円80銭近辺に位置しており、この水準が短期的な下値目途になりそうです。71円台後半には上ヒゲがいくつか残されていますが、やや短いことから、新たな豪ドル買い材料が提供された場合、直近高値の71円93銭を超えて72円台に上昇する可能性は残されています。
執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅
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