2020年7月8日号
豪ドル/円
先週の概況
景気支援継続への期待で底堅い動きに
先週の豪ドル・円は、底堅い動きとなりました。一部地域で新型コロナウイルスの感染増加が報告されたことを警戒して、豪ドル売り・円買いがやや強まる場面がありました。ただ、オーストラリア準備銀行(中央銀行)のデベル副総裁が「財政と金融の両面での支援を継続することが必要」との見解を表明し、投資家の不安感は緩和されたことから、豪ドル売りは縮小。豪ドル・円は73円台前半から一時74円台後半まで戻す展開となりました。
今週の見通し
豪準備銀行の経済見通しに注目
今週の豪ドル・円は、もみ合う可能性があります。7月7日に豪準備銀行は政策金利を発表します。今回も0.25%に据え置きとなる見込みですが、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して、経済見通しについて慎重な見解が表明された場合、リスクをとって豪ドル買い・円売りを実行する投資家は少なくなり、豪ドル・円は主に74円近辺でもみ合う状態が続くと予想されます。
・豪ドル・円の想定レンジ:72.50円-75.50円
テクニカル分析
緩やかな上昇基調を維持
7月3日時点で25日移動平均は74円28銭近辺に位置しており、直近の為替レートに接近しつつあります。対円レートの緩やかな上昇基調は維持されており、短期的には72円台から75円台の範囲内で推移する可能性があります。72円を継続的に下回ることがなければ、豪ドルは76円台に上昇する可能性があります。
執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅
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