2020年9月23日号

ドル/円

先週の概況

アメリカの低金利政策は2023年末まで継続へ

先週のドル・円は、106円18銭から104円53銭まで下落しました。9月15-16日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、政策金利(FF金利)の誘導目標を0.00-0.25%に据え置くことが決定されました。早期追加緩和観測は後退したものの、現行の低金利政策は2023年末まで維持される可能性があることから、リスク回避的なドル売り・円買いが優勢となりました。

今週の見通し

早期景気回復への期待でドルは底堅い値動きに

今週のドル・円は底堅い値動きが予想されます。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は9月16日、「インフレは長期目標である2%を大幅に下回っている」と指摘しており、「経済にはさらなる財政、金融の支援が必要になる」との見方を伝えています。政策金利は2023年末まで据え置きとなる可能性がありますが、早期の景気回復を支援する措置とみなされており、現時点でリスクを避けるためのドル売り・円買いがさらに拡大する可能性は低いと予想されます。

ドル・円の想定レンジ:104.00円-106.00円

テクニカル分析

7月31日の安値104円19銭近辺が当面の下値目途に

106円台には上ヒゲが多く残されており、9月18日時点で25日移動平均が位置する105円86銭から106円付近の水準が短期的な上値目途になると思われます。ただ、7月31日に長い下ヒゲが残されており、明確なドル売り材料が提供されない場合、この日の安値である104円19銭近辺を下回る可能性は低いと予想されます。

執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅

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