2020年11月4日号

ドル/円

テクニカル分析

104円割れでドル買いポジションはカット

ドル・円は10月29日に104円03銭まで下落していますが、9月21日につけた104円00銭を下回っていないことから、短期的にはドル反転の可能性があります。105円と105円45銭付近の2点が上値目途になりそうです。ただし、105円を回復する前に直近安値の104円を下回った場合、今年3月9日につけた101円19銭(年初来安値)に接近する可能性が浮上します。そのため、ドル買いポジションは104円割れで一度カットすることが妥当です。なお、11月3日に行われるアメリカの大統領選挙は重要な手掛かり材料になりますが、選挙結果の判明が遅れた場合、ドル・円相場は不安定な動きとなる可能性があります。104円は主要な下値目途とみられていますが、その水準を割り込んでも新規のドル売りを実行することは避けるべきでしょう。104円割れでドル安・円高が加速する可能性は否定できませんが、アメリカの大統領選挙という重要イベントが存在するため、ポジション調整を優先することが賢明でしょう。

・ドル・円の想定レンジ:103.00円-106.00円

先週の概況

欧米のコロナ感染拡大で円高方向に振れる

先週のドル・円はやや円高方向に振れる展開でした。新型コロナウイルスの感染再拡大を警戒して、10月29日に104円03銭まで下落しました。ただ、同日発表されたアメリカの7-9月期国内総生産(GDP)速報値は、市場予想を上回る高い成長率を記録したことから、ドル売り・円買いは一服しました。

今週の見通し

米大統領選挙を控えてもみ合う状態が続くか

今週のドル・円は、11月3日に行われる米大統領選の結果が注目されており、もみ合う状態が続く可能性があります。トランプ大統領が勝利すれば、前回と同じようにドル高・円安に振れるとの見方が多いようです。最新の世論調査によると、バイデン候補が優勢とみられていますが、大統領選挙の結果判明に時間がかかる場合、リスクを避けるためのドル売り・円買いが増える可能性があります。

執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅

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