2021年3月17日号

ユーロ/円

テクニカル分析

129円近辺が短期的な下値支持線か

25日移動平均を上回る水準で推移しており、ユーロ高・円安の流れが続いています。2月25日に長い上ヒゲが残されたものの、3月11日に実体部分が長い陽線が観測されており、ユーロ・円は節目の130円を突破しました。129円近辺が短期的な下値支持線と想定されます。上値目途は131円。3月12日時点で25日線が位置する128円37銭を継続的に下回るまではユーロ高・円安の流れは続く可能性があります。

・ユーロ・円の想定レンジ:129.00円-131.00円

先週の概況

ECB債券買い入れ拡大も2018年10月以来の円安水準

先週のユーロ・円は2018年10月以来となる130円台前半まで上昇しました。アメリカの長期金利上昇を警戒してユーロ売りが強まり、週初に128円78銭まで下げたものの、アメリカの長期金利上昇は一服したことから、ユーロ売りは縮小。欧州中央銀行(ECB)は3月11日の理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れを4-6月期に拡大することを決定しましたが、ラガルドECB総裁は「全般的な経済状況は年内に改善すると予想される」との見方を伝えたため、ユーロ買い・円売りが活発となりました。

今週の見通し

ユーロ・円は下げ渋る可能性

今週のユーロ・円は下げ渋る可能性があります。欧州中央銀行(ECB)は、今年4-6月期に国債買い入れを増やすことで長期金利の上昇をけん制しています。一方、日本銀行は国債金利の変動幅を拡大しない方針を維持するとみられており、ユーロ売り・円買いがただちに拡大する可能性は低いと予想されます。欧米、アジア諸国の株式が底堅い動きを保った場合、ユーロ買い・円売りがやや強まる可能性があります。

執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅

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