2021年4月21日号

ドル/円

テクニカル分析

108円近辺が節目の水準に

日足のローソク足では、4月5日と8日に下ヒゲのみがでている「陰の寄付坊主」が出現しました。取引開始後からドルは下落し、その後一時下げ幅を縮小したものの、安値圏で取引を終了しています。4月8日には25日移動平均を下回っており、ドル安・円高が進行しました。次の節目は実体部分が長い大陽線が観測された3月4日の高値107円99銭近辺となりそうです。25日移動平均はしばらく下向きの状態が続くことから、107円99銭を明確に下回った場合、ドル安・円高の流れは加速する可能性があります。

・ドル・円の想定レンジ:108.00円-110.00円

先週の概況

アメリカの早期利上げ観測後退でドル弱含み

先週のドル・円は弱含みとなりました。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は4月14日に行われた講演における質疑応答で、「ほとんどのメンバーが2024年まで利上げを予想していない」と述べたことから、アメリカの早期利上げ観測はさらに後退しました。アメリカの長期金利の低下を意識して、週後半に108円61銭までドル安・円高に振れる場面がありました。

今週の見通し

堅調な経済指標を意識してドル選好地合いとなる可能性

今週のドル・円は底堅い値動きとなる可能性があります。欧州やオセアニアの主要通貨に対するドル売りは一巡しつつあること、アメリカの堅調な経済指標を手がかりにして対円でもドル選好地合いが予想されます。欧州におけるワクチン接種はやや遅れていることから、4月22日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会で、ユーロ圏経済について慎重な見通しが示される可能性があります。金融政策の現状維持が予想されるものの、ユーロ買い・米ドル売りが縮小した場合、ドル・円の取引ではドル買い・円売りがやや強まる可能性があります。

執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅

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