2021年5月26日号

ドル/円

テクニカル分析

109円を挟んだもみあい相場が続く可能性も

日足のローソク足では、5月12日に実体部分の長い大陽線が観測されていますが、5月13日から18日まで4本連続で陰線も出現しており、ドル高持続の可能性が高まっていると判断しかねる状況です。5月12日の安値108円59銭近辺が短期的な下値目途になりそうです。ドル・円は伸び悩んでいますが、108円59銭近辺が維持されている場合、109円を挟んだもみあい相場が続く可能性があります。上値の目途は5月13日高値の109円79銭近辺を想定します。25日移動平均は目先的に横ばいの状態が続くと予想されますが、ローソク足が25日線を継続的に下回る状況になるまでは、ドル売り・円買いを急ぐ必要はないと判断します。

・ドル・円の想定レンジ:108.60円-109.80円

先週の概況

アメリカのインフレ進行リスク低下でドル弱含み

先週のドル・円は弱含みとなりました。週初に109円50銭まで買われたものの、5月19日にビットコイン、イーサリアムなどの暗号資産と呼ばれる市場価格が大幅に下落したことや、アメリカのインフレ進行リスクが低下したことから、リスク回避のドル売り・円買いが活発となり、ドル・円は一時108円57銭まで下落する場面がありました。

今週の見通し

ドル下げ渋りか、将来的な金融緩和策縮小の思惑残る

今週のドル・円は、下げ渋る可能性があります。最近発表されたアメリカの一部経済指標は市場予想を下回る結果となっていますが、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和策はいずれ縮小されるとの市場の思惑は消えていないようです。雇用情勢の悪化など新たな理由でアメリカの長期金利が一段と低下しない限り、ドル売り・円買いが大きく広がる可能性は低いと予想されます。

執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅

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