2021年6月16日号

ユーロ/円

テクニカル分析

132円50銭近辺が短期的な下値目途に

ユーロ円の日足のローソク足では、6月4日に実体部分のやや長い陰線が残されていること、6月10日には上ヒゲのある陰線も観測されており、ユーロは伸び悩んでいます。短期的には5月24日の安値132円52銭近辺が下値目途、上値目途は6月1日高値の134円14銭が妥当でしょう。ただ、3月24日の安値128円29銭から6月1日の高値134円14銭までの上げ幅の23.6%(1.38円)の戻りに相当する132円76銭近辺も有力な下値目途になりそうです。この水準を下回ると38.2%戻り(2.23円の下げ)に相当する131円91銭近辺まで下げ幅拡大の可能性があり、要注意となります。132円50銭を明確に下回った場合、ユーロ買いは慎重になるべきでしょう。

・ユーロ・円の想定レンジ:132.50円-134.15円

先週の概況

ユーロ圏経済の穏やかな回復期待でもみ合う展開に

先週のユーロ・円はもみ合いとなりました。週初に132円89銭まで下げたものの、ユーロ圏経済の穏やかな回復への期待は持続していること、欧州中央銀行の金融緩和策はユーロ圏経済の支援材料になるとの見方が増えていることから、リスク回避的なユーロ売り・円買いはやや縮小。週後半のユーロ・円は主に133円台前半で推移しました。

今週の見通し

やや底堅い値動きか、ECBは今年の成長率予測を上方修正

今週のユーロ・円は、やや底堅い値動きとなる可能性があります。6月10日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会では、現在実施されている大規模な金融緩和策を当面維持することが決定されました。ただ、ECBは今年のユーロ圏成長率予測を従来予想の4.0%から4.6%に引き上げており、ユーロ圏成長見通しが上方修正されたことで投機的なユーロ売りは抑制される可能性があります。米ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロ・円はやや底堅い値動きを保つ可能性があります。

執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅

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