2025年2月5日号

ユーロ/円

テクニカル分析

ユーロ・円相場が短期間で反発する可能性低い

ユーロ・円の日足ローソク足では、1月27日と1月30日に実体部分が長い大陰線が形成されていることから、ユーロ・円相場が短期間で反発する可能性は低下しつつあると判断します。25日移動平均は下向きに変わっていることもユーロ・円相場の反発を抑える要因となりそうです。当面の上値目途は大陰線が形成された1月27日の終値である162円12銭近辺が想定されます。一方、当面の下値目途は1月16日の安値(159円74銭近辺)と昨年12月3日の安値(156円17銭近辺)の2点が想定されます。ユーロ・円は1月31日時点で、昨年12月3日の安値(156円17銭近辺)から12月30日につけた直近高値(164円92銭近辺)までの値幅(8円75銭)の半値戻しに相当する160円54銭近辺を下回っており、ユーロ安円高はしばらく継続する可能性は残されています。欧州中央銀行(ECB)は1月30日開催の理事会で0.25ptの追加利下げを決定しました。日本銀行は半年以内に追加利上げを行う可能性があり、日本とユーロ圏の金利差は一段と縮小することが予想されているため、リスク選好的なユーロ買い・円売りがただちに拡大する可能性は低いと思われます。

ユーロ・円の想定レンジ:156.15円-162.15円

先週の概況

ECB利下げ継続予想でユーロ売り・円買い強まる

先週のユーロ・円は下落しました。欧州中央銀行(ECB)は1月30日開催の理事会で0.25ptの追加利下げを決定しましたが、ラガルド総裁は会見で「金利はまだ制約的な領域にいる」と述べており、次回3月開催の理事会で追加利下げが行われる可能性があることから、リスク回避的なユーロ売り・円買いが強まる展開となりました。日本銀行は半年以内に追加利上げを行う可能性があるため、日本とユーロ圏の金利差が一段と縮小するとの観測が広がっていることもユーロ売り・円買いを強める要因となりました。

今週の見通し

リスク回避のユーロ売り・円買いがただちに縮小する可能性低い

今週のユーロ・円はもみ合いとなる可能性があります。欧州中央銀行(ECB)は1月30日開催の理事会で追加利下げを決定し、今後も追加利下げが行われると予想されており、リスク回避のユーロ売り・円買いがただちに縮小する可能性は低いと思われます。一方、今後発表されるユーロ圏の経済指標が強弱まちまちとなった場合、ユーロ圏経済の悪化に対する過度な懸念は和らぎ、リスク回避のユーロ売り・円買いは一服するケースも想定されます。

執筆者:フィスコアナリスト 小瀬正毅

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